中村天風研究会

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<今月の言葉B>(2024年11月)

 【積極精神の確立には、感応性能の積極化が最も早道 その2】
・「感応性能」とは、本能心が司っている五官の感覚作用を一番最初に
 大脳に取次ぐ性能のこと。生理学では「知覚作用」といい、心理学で
 は「感応性能」という。
・「感応性能」の調子が狂うと、水道の蛇口に物が詰まったのと同様に
 「意志力」が出なくなる。そうすると、考えてはいけないことを考え
 たり、怒らなくてもいい時に怒ったりと、心が事柄に左右されて自分
 で心を自由に出来なくなる。
・「感応性能」が消極的な人とは、気が弱い、神経過敏、愚痴っぽい、
 怒りっぽい、引っ込み思案の人などをいう。
・「感応性能」が積極的な人とは、神経の線が太い、肚が出来ている、
 気が大きい、いつも快活明朗な人などをいう。
・「感応性能」の積極化の狙いは、心鏡を払拭すること、つまり心の中
 の「雑念妄念」を排除することにある。
・人間は、肉体の垢汚れを取ることよりは、心の垢汚れを取ることを一
 番先に考えなければならない。「感応性能」の積極化には、次の3つ
 の方策がある。
 イ.潜在意識を浄化して積極化させること。
 ロ.顕在意識を積極化させること。
 ハ.瞬間瞬間に神経系統を安定化させること。
・また、「坐禅法」の実践も重要である。
・天風哲学では、具体的実践法として、観念要素の更改、積極精神の養
 成、神経反射の調節の3つの方法がある。また、安定打坐法という坐
 禅法もある。
・天風哲学の「積極な心」とは、尊く、強く、正しく、清くという4つ
 を一まとめにした心をいうので、正しく理解することが大事である。
(天風哲学より適宜集録)


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