中村天風研究会

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中村天風研究会

・当会は、2011年3月に発足した「有志」の集まりです。
 天風先生の素晴らしい教えを、皆で討論しながら楽しく学んでいます
 お陰様で、2025年3月で満14年になりました。
・会員制ではないので、どなたでも、いつでも参加OKです。
・勉強会は土曜日、実践会は日曜日に、それぞれ毎月一回「我孫子市け
 やきプラザ8階会議室」で開催しています。
・詳細は、「活動状況」をご覧ください。 遅参・早退ご自由。
・勉強会は、2025年7月より独自のテキスト「天風思想のすすめ」
 を用いています。
 テキストは、当会で準備しています。手ぶらでご参加ください。
・実践会は、呼吸法、運動法、瞑想法、童謡等を行っています。
・勉強会、実践会終了後、「食事会・飲み会」も予定しています。
・参加費は、勉強会300円、実践会500円です。
・けやきプラザは、JR我孫子駅南口から徒歩1分の所です。
  【連絡先】 勝又淑夫  080-1252―0308

◇<感謝>
1.このホームページは、有志の榎戸重記さんのご厚志により開設して
  頂いたものです。皆で積極的に有効活用して参りましょう。
2.リフレッシュ体操(並木会)は、勝又淑夫さん主宰の健康体操の会
  で、当会とタイアップして活動してくれている会です。




<今月の言葉A>(2025年12月)

 【中村天風の悟りの瞬間】
・滝つぼの横で坐っていると、だんだん雑念妄念がなくなって来る。
・ふと私は、一年ばかり前に、サラ・ベルナールが読んで御覧なさいと
 言って渡した「イマヌエヌ・カントの伝記」を思い出すともなく思い
 出した。
・カントは、宿場の貧しい馬の蹄鉄打ちの倅(せがれ)に生まれた。そ
 して、因果なことに、背中に団子みたいな瘤があった。脈がしょっち
 ゅう百二、三十打って、喘息持ちで、今にも死にそうな子供だった。
 17歳位までは、毎日、苦しい、苦しいとのたうち回って、死なずに
 生きていた。
・ある時、医者が町に来た。親父に連れられて医者の所に行った。その
 時、医者の言った一言が、カントをして世界的な偉人にしてしまった
・医者は、つくづくと顔を見ながら、「気の毒だな、あなたは。しかし
 気の毒だというのは、体を見ただけのことだ。よく考えてごらん、体
 はなるほど気の毒だが、あなたは心はどうもないだろう。心までも見
 苦しくて、息がドキドキしているなら別だけれども、心はどうもない
 だろう。そして、苦しい、辛いと言ったところで、その苦しい、辛い
 が治るものでもないだろう。 
 辛い、苦しいと言えば、お父さんもお母さんも、やはり苦しいだろう
 し辛いだろう。言っても言わなくても、何にもならないが、言えば言
 うほど、みんなが余計苦しくなるだろう。
 同じ苦しい、辛いというその口で、心の丈夫なことを喜びと感謝で考
 えればいいだろう。体はともかく、丈夫な心のお陰でお前は死なずに
 生きているじゃないか。死なずに生きているのは、丈夫な心のお陰な
 んだから、それを喜びと感謝に変えて行ったらどうだ。出来るだろう
 そうすれば、苦しい、辛いもだいぶ軽くなる。 私の言ったことは分
 かっただろう。分からなければお前の不幸だ。これが、お前を診断し
 た私が、お前に与える診断の言葉だ」と。
・カントは、医者に言われるままに喜びと感謝を心がけた。3日ばかり
 経つ内に、カントの頭の中に、次のようなことが閃いた。人間という
 ものは、こういう気持ちでいるだけで、今までとはいくらか違って来
 た。そして、心と体のどっちが本当の俺なのか、これを一つ考えてみ
 ようという気持ちになった。心と体のどっちが本当の自分か分かった
 だけでも、少しは世の中のためになりはしないか、料簡を入れ替えて
 少しでも世の中のためになることを考えようと思った。
○天風は、この本のことを思い出して本当に涙が出た。山の中の17の
 子供が、こんなことを考えていたのか。あゝ俺は、とんでもないバカ
 者だ。悔しい、情けないとその時思った。今からすぐ幸せになれると
 カリアッパ師は言った。苦しさから離れて、たった今から、こういう
 真理を考えながら生きて行こうという気持ちが出たことを喜び感謝し
 よう。こういう気持ちになったのも、もう一人の自分が出て来たから
 だ。あゝそうだ、俺は今から、どんなことがあっても断然、この尊い
 気持ちで絶対に生きて行くぞ。
・それを遠くの方から見ていたカリアッパ師は、タタッと駆けて来て、
 「アーユー、ギャバティ」、(ギャバティというのは、悟ったなとい
 う意味) 「悟りました、先生」。
○その後の天風は、毎日毎日、嬉しくて愉しくて、なんとも形容できな
 いが、ただ、有難い嬉しいと思うことを心がけただけで、一月たち、
 二月経つにつれて、薄紙ではなく厚紙をはがすように、グングン気持
 ちの中が洗い清められるようになった。同時に、肉体がドンドン治っ
 て来た。自分が作り変えられて行ったと自覚するほど、天風は変わっ
 てしまった。         (宇野千代著・天風先生座談より)
(今月の言葉Bへ続く)











 




                     









世話人 砥綿祥栄のプロフィール

天風先生の教えに魅了されて以来20年、有志と勉強会を始めて十数年。目下「中村天風研究会」世話人として、天風哲学の啓蒙に努めている。


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