中村天風研究会

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<今月の言葉>(2024年9月)

 【人生は、積極性を発揮して大いに欲望の火を燃やして生きよう】
・中村天風が重視したのは、ポジティブな心の状態を保つために「欲」
 を持つことである。
・そして、『欲を捨てろなんて、そんな消極的な出来ないことは大嫌い
 だ。人生は、もっと積極性を発揮して大いに欲望の火を燃やせ。人間
 としての進化や向上につながる楽しい欲を燃やして、前向きに生き
 ろ』という。
・また、次のようにも説いている。
a.自分の理想は、常に現実のものと同様に、自分の心にハッキリと明
  瞭に描こう。そして、その描いた絵は、決して取替えないようにし
  なければならない。自分の欲に従って打ち立てた目標は、何が何で
  も達成しなければならない。
b.40や50はもちろん、70、80になっても情熱を燃やせ。明日死を迎
  えるとしても、今日から幸福になっても遅くない。
c.人生は楽しい事ばかりではないが、どんな局面でも、物事を前向き
  に捉えることが大事である。「死んでない限りは生きているのだか
  ら、生きていることを楽しもう」、自分の「信念」を無くさずに生
  きることが大事だ。
・大事な事は、「大いに欲望の火を燃やせ」と言う欲望は、「人間とし
 ての進化や向上につながる楽しい欲のこと」だということ。これを
 「大欲」という。「大欲」は、一生懸命になればなるほど、楽しさが
  湧いて来る。
・一方、多くの人たちが抱いている欲は、「小欲」という。「小欲」と
 は、お金持ちになりたい、立派な家に住みたい、社会的な地位や名誉
 を得たい、あれも欲しい、これも欲しいという雑多な欲のことだ。
 「小欲」は、打ち込めば打ち込むほど、「苦しみ」を味わうことが多
 くなる。
・「大欲」が炎と燃えておれば、いつの間にか雑多な「小欲」が統御さ
 れ、目標に向かって邁進していることに満足を覚えると共に、その生
 活が楽しみとなる。          

 【そもそも、人間とはどういう存在か】
・人間は、何の目的もなくこの世に生まれて来たものではなく、宇宙の
 進化と向上に順応して、この地球上の進化と向上を実現するために生
 まれて来たのである。
・その為に、人間の命の中には、誰にでも「何でも出来る力」すなわち
 偉大なる「命の力」が与えられている。この「命の力」を充分に発現
 出来る人は、自分の望む通りの人生が拓けて来る。
・「命の力」は、体力、胆力、判断力、断行力、精力、能力の6つに分
 類できる。
・この「命の力」を充分に発揮するには、二つの方法がある。
a.一つは、日々、世のため人のためという事を念頭に置いて生活して
  いる人。このような人は、特別の事をしなくても、「命の力」が自
  ずから発現するようになっている。
b.二つ目は、「本来の人間らしい生き方」をしている人。このような
  人も、「命の力」は自ずから発現する。
・一番大きな問題は、現代人の多くが、心を消極的にして生きているこ
 と。つまり、「心が消極的な人」は、「本来の人間らしい生き方」が
 出来ていないということだ。
・反対に、「心が積極的な人」は、「本来の人間らしい生き方」が出来
 ているので、自分に与えられている「命の力」を充分に発揮すること
 ができる。
・「命の力」を完全に発揮できる人は、「あゝ、自分は生きている」と
 感謝しながら、楽しみ多く、嬉しく、爽やかで、長閑で、穏やかな人
 生に生きられるように人間は出来ている。
・人間は、人間らしく生きてさえおれば、みだりに病に罹って苦しむこ
 ともなく、不運に陥って嘆くこともなく、天寿を全うするまで、幸福
 感に包まれながら生きることができるようになっている。
                    (天風哲学より適宜集録)


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