【来日外国人の「昔の日本」見聞記 その8】
〈哲学者・ラファエル・ケーベル。21年間東大講師として西洋哲学を
講じた〉
・私は、この地において三つの種類の人間を見ることが出来た。一つは
低い扁平な鼻を持った純蒙古人的な、それ自身においては決して美し
いとは言われない、しかも私には極めて同情のできる、聡明な、快活
な、人懐っこい、温情ある、そして同時に抜け目のない人間だ。この
人々を私は、家人又は同居人として、常に自分の傍に置いていたいと
思う。二つ目は、病人の世話をしたり、看病したりするのに、その親
しみある性質と、辛抱強い事と、優しくかつ器用な手先のゆえに、ま
さに理想的に完全なる資格を備えている日本人だ。三つ目は、日本人
は、忘恩だ、不信だといって往々非難する者があるが、これは私が日
本においては、経験しなかったところである。むしろ、私は、その反
対を経験した。 (村岡正明著「日本絶賛語録」より適宜引用)