【来日外国人の「昔の日本」見聞記 その5】
〈英国の日本学者バジル・チェンバレンは、明治6年来日。東大で国語
学を講じ38年後帰国〉
・外国人たちは、明治初期の日本が、多くの新思想と新制度を丸ごと飲
み込む能力を、呆然と驚き眺めるのみであった。彼らは、日本の変容
を皮相と断じ、西欧式への転向が永続するかどうかを疑った。
・しかし、彼らの疑問は、日本国民を十分に理解していないために生じ
たものである。すなわち、彼らは、日本人の次の二つの特質をよく理
解していなかったのである。
・一つは、日本人の性格の芯の強さである。日本民族は、古くから学問
教育を連綿と続けており、西洋文明の新しい光に直面しても、目がく
らむようなことはなかった。
・二つ目は、日本国民が、過去にしっかりと根を張っている国民である
こと。そのために、大きな歴史上の変化にも対応することができ、将
来において花を咲かせ、果実を結ぶことが期待できるのである。
【来日外国人の「昔の日本」見聞記 その6】
〈英国外交官ラザフォード・オールコックは、幕末の駐日公使。日本に
3年滞在〉
・日本人は、外国製品がどういう点で優れているか、どうすれば自分た
ちも立派な製品を作り出せるかということを見出すのに熱心であるし
且つまた素早い。
・日本人は、機械設備が劣っており、機械産業や技術に関する応用化学
の知識が貧弱であることを除くと、ヨーロッパの国々とも肩を並べる
ことが出来ると言ってもよかろう。
・日本の支配者の政策が、より自由な通商貿易を許し、日本人をしてイ
ギリスの工業都市と競争させるようになれば、日本人もそれに引けを
取らず、シェフィールドに迫る刀剣や刃物類を作り出し、マクリスフ
ィールドやリヨンと太刀打ちできる絹製品や縮緬製品を産出するだろ
う。
(村岡正明著「日本絶賛語録」より適宜引用)