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■まず結論 基礎に「点検口」や「換気口」を開けると、基礎梁(きそばり)を切ることになり、強さが大きく下がります。 そのため、開口はできるだけ避け、どうしても必要なら 梁の連続性(つながり)を保てる位置に慎重に設けます。 また、開口の角はひび割れが入りやすいので、補強筋(鉄筋)でひび割れ対策が必要です。
① 耐力壁の下に点検口を設ける場合 ●なぜ危ない? 耐力壁(地震や風に耐える壁)が受けた力は、柱→基礎へ流れていきます。 耐力壁の下で基礎梁を大きく切り欠くと、壁の力を基礎へ伝えられなくなることがあります。 ●点検口の基本ルール 点検口の幅は 600mm が一般的 そのため、原則として、柱と柱の間が1,800mm以上ある耐力壁の真ん中に設ける ●ダメな例(柱間900mm) 柱間が900mmの耐力壁の中央に600mmの点検口を開けると、両側に残る基礎梁は、 (900 − 600) ÷ 2 = 150mm となります。 この程度だと、耐力壁が負担しているせん断力(地震力・風圧力)を基礎へ伝えるのが難しくなります。 ●ポイント ・点検口は 耐力壁の中央 ・点検口を設けられる耐力壁長は 原則1,800mm以上 ② 開口部(窓など)の下に点検口を設ける場合 ●基礎梁には「曲げ」と「せん断」が出る 基礎梁には、上からの荷重や地盤反力によって、 ・曲げ(曲げモーメント) ・せん断(せん断力) が発生します。 ところが点検口で梁が途中で切れると、梁としての働きが弱まり、底版(フーチング)だけで無理に耐える形になって危険になります。 ●どう設ける? 点検口は、 ・曲げが小さい場所に置く または、 ・片持梁(かたもちばり)として成立する範囲に置く という考え方になります。 ●イメージ ・曲げに耐えるには、梁のせい(高さ)が必要 ・せん断に耐えるには、梁の幅が必要 → 開口でそれが不足すると破壊しやすい ●注意:柱間が大きすぎるとNG 検討すると、柱間が3,000mmを超える場合は原則点検口は設けられないと考えられます。 どうしても必要なら、耐圧版の下に地中梁を追加するなどして、基礎梁が途切れないように工夫します。 ■開口の角はひび割れが入りやすい(超重要) 木材でも切り欠きがあると割れやすいのと同じで、コンクリートも開口があると、角(隅角部)から斜めにひび割れが入りやすいです。 そのため、開口周りは、 縦筋・横筋だけでなく、斜め方向の補強筋も入れて、ひび割れを抑える必要があります。 ■基礎梁を貫通する配管孔(スリーブ)の考え方 基礎梁には給排水管や配線のために孔(スリーブ)を通すことがあります。 ●小さい孔なら基本OK 50〜100mm程度の丸孔なら、通常は特別な補強が不要なことが多い ●大きい孔は補強が必要 100mmを超える孔は、斜め筋などで補強して孔周りを守ります ●スリーブの基本ルール ・孔の径は梁せいDの 1/3以下 Φ ≤ D/3 ・孔同士の間隔は 径の3倍以上 間隔 ≥ 3Φ ・鉄筋のかぶり厚は 40mm以上 ・孔は梁の上端・下端から 200mm以上離す ※Φ≤100mmの場合は、かぶりを確保するために腹筋を折り曲げて対応することもあります。
次回は、鉄筋について、お話します。
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