JavaScript を有効にしてご利用下さい.
■地業とは何か 地業とは、建物を建てる前に、地盤を締め固めてすぐ沈む(即時沈下)のを防ぐための作業です。 特に、次のような地盤では重要になります。 ・ゆるい砂地盤 ・水分が多い粘性土(粘土質の地盤) ■かつての方法:割栗地業(わりぐりじぎょう) 以前は「割栗石(わりぐりいし)」という、岩を砕いた大きめの石を使って地面を締め固めていました。 やり方はざっくり言うと、 ・割栗石を地面に並べる(石を立てるように入れることもある) ・その上に「目つぶし(小さい砂利)」を入れる ・上から突き固めて、隙間を減らす という流れです。手作業が多く、手間のかかる工法でした。
■現在の主流:砕石地業(さいせきじぎょう) 今の現場で一般的なのは、砕石(さいせき)を敷いて締め固める砕石地業です。 ・砕石=岩や玉石を砕いて作った砂利 ・最近は、解体したコンクリートを砕いて不純物を除いた再生砕石を使うこともある なお、自然砕石でも再生砕石でも、構造的には問題ないとされています。 ただし、砕石は敷き方によって空隙(すきま)ができやすいので、十分に転圧(締め固め)することが重要です。 ■地業の後にやること:捨てコンクリート 地業が終わると、通常は「捨てコンクリート(捨てコン)」を打ちます。 捨てコンは鉄筋の入っていないコンクリートで、目的は次のようなものです。 ・基礎の位置を正確に出すための墨出しの土台 ・型枠や鉄筋の受け台としての役割 ・作業しやすい平らな面をつくる ただし、表層改良をしている場合は、改良の工程で地面が整えられるため、地業を省略して、直接捨てコンを打つことも多いです。 ■根切りをしたときの雨水対策:釜場(かまば) 根切り(掘削)をすると、雨水がたまって床付け面が荒れることがあります。 それを防ぐために、あらかじめ外周に溝を掘り、釜場(水を集めるくぼみ)を作って排水します。 ・溝:幅およそ 200〜300mm程度 ・釜場:だいたい 500mm角程度 ・たまった水は排水ポンプで外へ出す 目的はシンプルで、床付け面を雨でぐちゃぐちゃにしないためです。 ■止水(しすい)が必要になるケース 基礎の立上り部分は、一般的にコンクリートを2回に分けて打設します。 その境目が「打継ぎ面」です。 ・打継ぎ面がGL(地表面)より高い → 水が入りにくいので、特別な止水は基本不要 ・打継ぎ面がGLより低い → 雨水や地下水が入りやすいので、止水処理が必要 ■主な止水工法(代表例) 打継ぎ面が低い場合の対策として、主に次の方法があります。 ① 外防水工法 立上りのコンクリートを打った後、外側から打継ぎ部に防水シートを貼る(または塗る)方法。 貼り付けにはセメントペーストなどを使います。 ② 内防水工法 打継ぎ部に目地(すき間)を設け、そこに水で膨らむゴム系シーリング材を入れて止水する方法。 ③ 止水板防水工法 打継ぎ面の中央にゴム製の止水板を入れて、水の侵入を防ぐ方法。 ただし、施工が雑だと逆に水が回り込み、鉄筋の腐食につながる可能性があるため注意が必要です。 ④ コンクリート一体打ち工法(打継ぎ面を作らない) そもそも打継ぎ面を作らず、一体で打つ方法です。 ただし、立上り内側の型枠固定が難しく、施工精度・管理が難しい点がデメリットです。 ⑤ 建物外周に砂利を回す方法 地表面から打継ぎ面の下まで砂利を敷き、水が流れやすい道を外側に作る方法です。 ②〜④などと組み合わせると、より効果が高まります。 ■追加の注意:湿気と換気 地盤面より下は湿気がこもりやすいので、止水だけでなく、床下換気などの湿気対策にも注意が必要です。
次回は、独立基礎について、お話します。
▲このページのTOPへ