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■告示(ルール)が示す最低限の基準 告示(平12建告1347号)では、地耐力 f によって、選べる基礎形式の目安が示されています。 ●f < 20 kN/㎡ → 杭基礎のみOK(ベタ基礎・布基礎はNG) ●20 kN/㎡ ≦ f < 30 kN/㎡ → 杭基礎 or ベタ基礎 ●30 kN/㎡ ≦ f → 杭・ベタ・布のどれでもOK ただしこれは、あくまでかなり大ざっぱな、最低基準です。 実務では、地層の状態や沈下のしやすさなどを見て、もっと丁寧に判断します。
■基礎形式を決めるまでの考え方(ざっくり手順) ここでは、SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)などから分かる地層構成をもとに、基礎を選ぶ流れの一例を紹介します。 ●まず最初に見ること 地盤が敷地内で「均質(だいたい同じ性質)」か、「不均質(場所によって違う)」かを判断します。 ■均質な地盤の場合:地耐力と軟弱層で判断する ●ケース①:良質な地盤 ・地耐力 50 kN/㎡以上 ・良い地盤が深さ5m以上続く → 木造住宅程度の荷重なら十分強く、沈下リスクも小さい。 この場合、外周だけ基礎梁を回したベタ基礎のようなシンプルな形式も選べます。 ただし、基礎梁で囲まれる面積は60㎡以下を目安にします。 ●ケース②:やや軟弱な地盤 ・地耐力 30 kN/㎡程度 ・深さ5m以上続く → 支持力は足りているけれど、地盤としてはやややわらかく、沈下の可能性がある。 そのため、基礎を強くして建物が変形しにくいようにします。 → 基礎梁を格子状に入れて剛性を上げる。 目的は、もし沈下しても、片側だけ沈む不同沈下になりにくく、 全体が同じように沈む等沈下になりやすくすることです。 格子で囲まれる面積は 20㎡以下を目安にします。 ●ケース③:軟弱層(自沈層)がある場合 軟弱層の厚さが 1m以下 → 表層改良(浅い改良)で対応することが多い。 また、基礎下から2mより深い位置でゆっくり沈むような層の場合は、 状況によっては改良せずに格子状の基礎梁で対応する場合もあります。 ■不均質な地盤の場合:場所による差が大きいので慎重に 敷地内に「軟弱層」と「硬い地盤」が混ざっているような場合、建物の部分ごとに沈み方が変わりやすく、不同沈下リスクが高くなります。 → この場合は、基本的に 杭基礎や柱状改良などで、硬い地盤まで支持させる判断になりやすいです。 ・改良の深さが 2mを超える場合は、杭や柱状改良を検討 ・格子状の基礎梁を入れ、囲まれる面積は 20㎡以下を目安 ・杭や柱状改良の間隔は 4m以下を目安にする例もある ■最後に:このフローは例であり、最終判断は総合評価 この流れはあくまで一例で、実際は次も含めて総合的に決めます。 ・地盤の性状(層の厚さ・分布) ・建物の形・用途・規模 ・工事のしやすさ ・コストとリスクのバランス
次回は、表層改良・柱状改良について、お話します。
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