NSJ住宅性能研究所

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地盤・基礎シリーズ9

スウェーデン式サウンディング試験

■調査方法(どうやって測るの?)

スウェーデン式サウンディング(以下、SWS)試験は、ロッド(棒)を地面に押し込みながら回転させて、地盤の締まり具合(固さ)を調べる試験です。

試験では、ロッドの上に1kN(約100kgf)の重りを載せます。

ロッドには25cmごとの目盛があり、調査では、25cm沈むのに必要だった回転の回数を測ります。

ここで数えるのは「半回転数」です。

(※半回転=ハンドルを180°回すこと)

●重りの内訳(合計1kN)

・250N × 3枚
・100N × 2枚
・載荷用クランプ 50N
→ 合計 1,000N = 1kN

●自沈(じちん)とは?

重りを載せたときに、回転させなくてもロッドが沈むことがあります。これを自沈といいます。

自沈が起きたら、無理に回さず、沈下が止まるまで待って記録します。



■この試験で分かること/分かりにくいこと

SWS試験は、練習すれば専門家でなくても実施できるくらい簡単な試験です。

ただし、次のような情報は基本的に分かりません。

・土の層の構成(どの深さにどんな土があるか)
・地下水位

それでも、支持力を考えるために、ロッド先端に付いた土や回転時の手応えから、砂っぽい土(砂質土)か粘土っぽい土(粘性土)かを大まかに判断することはあります。


■試験データの見方(何を決めるの?)

地盤の評価では、主に次の2つがポイントになります。

・地盤の支持力(=どれくらい支えられるか)
・沈下量(=どれくらい沈みそうか)

① 地盤の支持力の求め方(Nswが効く)

SWS試験から支持力を求める式はいくつか提案されていますが、共通しているのは、

1mあたりの半回転数(Nsw)を使って地耐力を推定する

という点です。

そのため、現場で測った「25cmあたりの半回転数」を、1mあたり(=4倍)に換算して使います。

② 沈下量の考え方(自沈層が効く)

沈下には2種類あります。

・即時沈下:荷重がかかった直後にすぐ起きる沈下
・圧密沈下:粘性土(粘土系)で、時間をかけて水が抜けて起きる沈下

沈下量の計算は難しいのですが、ある考え方では次の傾向があります。

・基礎底面から2m以内に自沈層がある → 沈下が大きくなりやすい
・2mより深い位置に自沈層がある → 沈下が小さくなりやすい

理由は、地表に近い土ほど上からの重さで締め固められておらず、圧縮されやすいからです(深いほど上載圧で締まっている)


■装置のイメージ(ざっくり構成)

・ロッド先端:スクリューポイント(ねじ状の先端で貫入しやすくする)
・調査できる深さ:だいたい 5〜10m
・ロッド:直径約19mm、1m単位で継ぎ足し
・目盛:25cmごと
・重り:合計 1kN まで載せられる


■表(データ例)で見る項目の意味

表にはたとえば以下のような項目が並びます。

・荷重 Wsw(kN):載せた重りの大きさ
・半回転数 Na:25cm貫入に必要な半回転数
・貫入深さ D(m):どこまで入ったか(深さ)
・貫入量 L(cm):どれだけ入ったか
・1m当たりの半回転数 Nsw:Naを1m換算した値
・換算N値:必要に応じて別指標に換算したもの
・記事(感触・貫入状況・土質名など):現場メモ
・推定柱状図:土の層を推定して描いたもの


■自沈層があったら、沈下の検討が必要

「平成13年 国交告示1113号 第2(3)」では、自沈層が認められた場合は、沈下量の検討を行うことが求められています。



次回は、地盤と基礎形式について、お話します。

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