NSJ住宅性能研究所

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地盤・基礎シリーズ8

標準貫入試験

■調査のやり方(どうやって測るの?)

標準貫入試験は、ボーリングで掘った穴(ボーリング孔)の中で行う試験で、一般には、ボーリング調査と呼ばれることもあります。

現場では、敷地内にやぐら(塔のような枠)を立て、棒(ロッド)の先にサンプラー(採取用の筒)を取り付けます。

そして、次の手順で地盤の硬さを測ります。

・63.5kgのハンマーを
・高さ75cmから自由落下させて
・サンプラーを地盤に30cm押し込む(貫入させる)
・30cm押し込むのに必要だった打撃回数を数える

この打撃回数が N値 です。

・N値が小さい → 地盤が柔らかい(ゆるい)
・N値が大きい → 地盤が硬い(締まっている)

サンプラーで土を採取できるので、地層の構成や地下水位も把握できます。必要に応じて、採取した土で土質試験(強度や粘り、摩擦の性質など)も行えます。



■注意点(万能じゃない)

標準貫入試験は精度が高い一方で、費用がやや高いため、木造住宅などでは調査点が敷地内で1か所になることが多いです。

そのため、敷地全体の、平面的な土の分布までは、細かく把握できない場合があります。


■結果の見方(ボーリング柱状図)

結果は一般にボーリング柱状図という形式でまとめられます。

・「標尺」は地表からの距離で、1mごとに表示されます
・土質が変わるたびに、標高・深さ・層の厚さなどが書かれます
・土の表示には、土の名称や記号だけでなく、色、粒の大きさ、柔らかさなどの情報も入ります
・地下水位や試料を採った深さは、図の中(折れ線グラフ内)に示されることもあります


■N値のグラフの読み方(右=硬い、左=柔らかい)

柱状図の右側には、N値が、

・数値
・折れ線グラフ

の2つの形で示されることが多いです。

・折れ線が左に寄る → N値が小さい → 柔らかい層
・折れ線が右に寄る → N値が大きい → 硬い層


■粘土はN値が低く出やすい

ここは重要なポイントです。

粘性土(粘土など)は、実際には地耐力が十分あることが多いのに、試験ではN値が低めに出ることがあります。

理由は、標準貫入試験が、

・ハンマーで叩く 動的(衝撃) な試験
・局所的(点で押し込む) な測定

だからです。

粘土は衝撃だと比較的入りやすい一方、建物荷重は、床や基礎で 面として広がって 地盤に伝わるので、粘土だからといって簡単に沈むとは限りません。

例として、同じ N値=5 でも地耐力の目安は変わります。

・ローム層:おおよそ 100 kN/㎡
・砂質土:おおよそ 50 kN/㎡

つまり、N値だけで地耐力を決めつけるのは危険で、土質も合わせて判断する必要があります。


■装置のイメージ(何がある?)

現場では、やぐらの上に滑車があり、ハンマー(63.5kg)を引き上げて落とします。

ボーリング機械で掘った孔(例:75mm)にロッドを入れて、先端のサンプラーを規定量(30cm)貫入させます。



次回は、スウェーデン式サウンディング試験について、お話します。

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