NSJ住宅性能研究所

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地盤・基礎シリーズ2

基礎の種類

■木造住宅の基礎は大きく2種類

木造住宅に使われる基礎は、だいたい次の2パターンです。

●直接基礎:
建物の重さを、そのまま地盤(地面)に分散して伝える
●地盤改良・杭基礎:
地盤が弱いときに、地盤を強くする/杭で支える


■直接基礎の種類(独立・布・ベタ)

直接基礎は、形の違いで3つに分かれます。

① 独立基礎

柱の下だけに小さな足のような基礎を作る方式

② 布基礎

・建物の外周や主要な壁の下に、連続した帯状の基礎を作る方式
・コンクリートを地中深くまで立ち上げるので、梁の高さ(せい)が大きくなりやすく、縦方向に強くなりやすい
・平面上で基礎の配置が輪っかのようにきちんと閉じていると、横方向の粘り(剛性)も出やすい
・ただし床下に土が見える場合は、湿気対策が必要

③ ベタ基礎

・1階の床下全面をコンクリートで覆って、面で地盤に力を伝える方式
・接する面積が広いほど、地面にかかる圧力(接地圧)が小さくなるので、地盤が弱い場合に有利
・コンクリート量は増えがちだが、掘る土の量(根切り)や型枠が少なくて済み、施工しやすいことが多い



■「地盤が強い/弱い」と基礎の選び方

・地盤が強い(地耐力が高い)なら、独立基礎や布基礎でも対応できることが多い。
・地盤が弱い(地耐力が低い)なら、接する面積を増やせるベタ基礎が有利。


■木造住宅でよくある、浅い軟弱層への対応

木造住宅は建物が軽いので、もし軟弱な地層があっても

・浅い位置にあって
・厚みが1m程度

なら、地表近くをセメント系固化材で固める表層改良(地盤改良)をしてから、直接基礎にするケースもあります。


■直接基礎で注意すべきポイント

基礎の立上りや、地中に埋まる部分は、地中梁の役目になります。
→ そのため、途中で切らずに連続させることが重要です(人通口などで分断しない)

外周部は、霜柱などで持ち上がる凍上を防ぐために、凍結深度より深く根入れする必要があります。


■杭基礎(地盤改良)の種類

杭基礎には、代表的に次のようなものがあります。

1⃣ 柱状改良(深層改良)

・地中にセメント系固化材を混ぜて、土の中に“柱”みたいな固い部分を作る方法
・土質によって固まりにくいことや、場合によっては有害物質のリスクがあるため、事前試験で材料や配合を決める

2⃣ 鋼管杭

・細い鋼管の杭を入れる方法
・軟弱層が厚い、腐食しやすい地層などでは、厚い鋼管を使うなどの配慮が必要

3⃣ 支持杭(先端支持)

杭の先端を、硬い地盤(支持層)まで到達させて、先端で建物を支える方式

4⃣ 摩擦杭

・支持層まで届かせず、杭の周りの土との摩擦力で支える方式
・軟弱層が厚すぎて、支持層まで杭を伸ばすのが現実的でないときに検討される


■実務の感覚(木造の杭は地盤改良寄り)

実際の設計では、杭だけで基礎を完結させることは少ないです。

多くは、布基礎やベタ基礎でいったん建物を受けて、その下に杭(または改良体)を入れる形になります。

また木造住宅は軽いので、ここで使う杭は、主に鉛直荷重(重さ)を支える目的で、水平力(地震の横の力)に対する抵抗は基本的に期待しないという扱いになることが多いです。



次回は、地盤種別などについて、お話します。

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