NSJ住宅性能研究所

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架構計画シリーズ17

固有周期と共振現象

■固有周期と共振現象の関係

建物は地震で揺れるとき、一定のリズムで揺れます。

この、1往復するのにかかる時間を 建物の「固有周期」 といいます。

柔らかい建物(変形しやすい)ほど、ゆっくり大きく揺れやすい
→ 固有周期は長い

かたい建物(変形しにくい)ほど、小さく速く揺れやすい
→ 固有周期は短い

同じように、地盤にも、揺れやすいリズムがあります。

地盤が特に揺れやすい周期を 「卓越周期」 と呼びます。

岩盤などの固い地盤(例えば、羊羹のようなイメージ):
あまり揺れない/揺れのリズムは速い
→ 卓越周期は短い

プリンのように柔らかい地盤(軟弱地盤):
大きく揺れやすい/揺れのリズムは遅い
→ 卓越周期は長い

ここで重要なのが、共振(きょうしん)です。



■共振とは?

地盤の卓越周期と建物の固有周期が近いと、ブランコを同じタイミングで押すのと同じで、揺れがどんどん大きくなります。

これが 「共振現象」 です。


■実際に起きた例(関東大震災)

関東大震災では、厚い軟弱層が広がる地域(下町など)で、木造住宅に大きな被害が出ました。

一方で、同じ場所でも壁が多くてかたい土蔵は、被害が小さかったとされています。

これは、ざっくり言うと

・木造住宅:比較的、柔らかい → 固有周期が長め
・軟弱地盤:卓越周期が長め
・周期が近づく → 共振しやすい → 揺れが増幅 → 被害が大きい

というメカニズムで説明できます。


■法律でも対策がある

このような理由から、建築基準法では、特に軟弱な地盤に木造住宅を建てる場合に、「通常より壁を多めにする(壁量割増)」といった規定が設けられています。



次回は、基礎にかかる荷重について、お話します。

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