NSJ住宅性能研究所

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架構計画シリーズ11

小屋裏と中間床

■小屋裏にも壁は必要

2階の耐力壁は、屋根が受けた横揺れの力(水平力)を受け止める役目があります。

そのためには、2階の耐力壁が、2階の床 → 屋根、まで途切れずにつながっていることが大切です。

ところが木造住宅では、小屋梁(屋根を支える梁)より上を屋根の部分だから別物と考えてしまい、

・2階の耐力壁が小屋梁までしかない
・天井までしか壁がない
・小屋裏には壁がほぼゼロ

という計画が意外と多くあります。

特に、小屋梁より上をガラスだけにして、屋根が浮いて見えるようなデザインは要注意です。

見た目はかっこいいのですが、構造的には力の流れが途中で切れやすいからです。

●どう対策する?

・2階の耐力壁の上に、小屋裏にも同じような壁(またはそれ以上の強さの壁)をつくる

透・明感を優先するなら、鉄筋ブレースなど(斜めの補強材)を入れて、力が伝わる道をつくる

ポイントは、2階の耐力壁と同じ構面(同じライン)の中でつなげることです。

これができていないと、屋根の力が壁に伝わらず、屋根が大きく傾く原因になります。



■中間床の下にも「壁」が必要

階と階の途中にある床を、中間床といいます。

中間床を入れるプランは、下が吹き抜けっぽくなったり、開放的な空間になることが多いですよね。

このときありがちなミスが、柱で床を支えているからOKと考えてしまうことです。

確かに、床の重さ(鉛直荷重)だけなら、柱があれば支えられます。

しかし、床には重さがあるので、地震のときにはその重さに応じて横揺れの力(地震力=水平力)が発生します。

そして、その水平力に抵抗するのは基本的に耐力壁です。

つまり、中間床の下に耐力壁がないと、

・床は横方向には支えがない状態
・地震時に床がフラフラ揺れる
・大きく振られて危険

ということが起こります。

●結論

床がある場所では、縦に支えるだけでなく横揺れを受け止める仕組みも必要です。

そのために、床の下には耐力壁を入れるようにします。

さらに地震の力は X方向・Y方向の両方から来るので、耐力壁も 両方向に必要です。

■要点

●小屋裏

・屋根の水平力が、2階の耐力壁に伝わるように計画する
・小屋組にも、2階耐力壁と同じ構面内で壁(またはブレース)を設ける
・小屋裏に壁がないと、屋根の力が壁に伝わらず危険
→ 2階の耐力壁は屋根面まで連続させる

●中間床

・床の水平力が耐力壁に伝わるように計画する
・中間床の直下に壁がないと、地震時に床が大きく振られる
→ 床の下には耐力壁を設ける



次回は、大きな吹き抜けについて、お話します。

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