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■火打ちとは? 火打ちとは、床や小屋の「隅(すみ)」の部分に、およそ 45°の角度 で斜めにかける梁(はり)のことです。 主な役割→ 水平構面(床や小屋)のひずみ(変形)をおさえること 地震や風、荷重などで床が、平行四辺形のようにズレてしまうのを防ぐための部材です。 ■火打ちの強さと配置の目安 火打ちには、床倍率(ゆかばいりつ)という指標がありますが、火打ちだけでは床倍率は1.0未満で、特別強いとは言えません。 そのため、 ・火打ちだけに過度な期待はできない ・一般的には、4m程度ごと に火打ちを入れるのが妥当な目安 耐力壁の配置が悪い など、建物全体のバランスが悪い場合は、火打ちだけでは十分に対応できないこともあります。
■火打梁の一般的な納まり ●標準的な火打梁 ・通常は 90mm角程度の木材 を使用 ・床梁に ボルトで留める のが一般的 ・ボルト位置の目安:材の端からボルトまでの距離 L ≒ 750mm前後 が望ましい ●梁の高さに段差がある場合(渡り腮の火打ち) 直交する梁の高さがそろっていないときは、次のような納まりがあります。 ・片方の梁には渡り腮(わたりあご)で掛けて、ダボまたはボルト留め ・もう一方には ホゾを差して鼻栓(はなせん)留め この方法の注意点: ・火打ちを隣り合って何本も並べて入れることが難しい ・建方時(組み立て時)に、施工上の工夫が必要 ●金物を使った火打ち 最近では、次のような鋼製火打金物もよく使われます。 ・ボルト用の 座彫りや梁の欠き込みが不要 ・ラグスクリューで留めるだけ でよいものもある ・施工性がよく、耐震補強工事にも使われることが多い 例: 梁・胴差しに火打金物(HB)を取り付け、 平釘(3-ZF55)やM12の六角ボルトなどで固定し、 ボルト位置は材面から 700mm程度 を目安とする、など ■火打土台は本当に必要か? 1階の床まわりで土台同士を斜めにつなぐ火打ちを、特に火打土台(ひうちどだい) と呼ぶことがあります。 しかし、現在よく使われる ベタ基礎 では、 ・鉄筋コンクリートの耐圧盤(スラブ)の水平剛性が非常に高い ・土台をアンカーボルトで基礎にしっかり緊結していれば、1階床がひずむ心配はほとんどない そのため、 ・通常のベタ基礎の住宅では、火打土台は基本的に不要 ・布基礎でも、基礎で囲まれた面積が20㎡以内なら、火打土台は不要 ●火打土台が必要になるケース 逆に、火打土台が必要になる のは、次のような場合です。 ・基礎の立上りが外周部だけで、内部はすべて 束立て(床束で支えるだけ) の場合 ・伝統構法などに見られる 石場立て(いしばだて)基礎 の場合 このようなケースでは、基礎そのものの水平剛性が低いため、火打土台で床のひずみを抑える役割が重要になります。 ■イメージ整理 ① 火打ちの入った梁 → 床梁同士を斜めに結ぶ火打ちが入り、4m程度の間隔が目安 ② 火打梁(90mm角) → 梁と火打梁がボルトで接合され、ボルト位置は端から 750mm前後 ③ 渡り腮の火打ち → 高さの違う上下の梁に対して、渡り腮・ダボ/ボルト・鼻栓などで納める ④ 鋼製火打ち → 木の梁や胴差しに、金物(HB)+釘+ボルトで固定する ⑤火打土台 → 一般的な火打土台/下にすぐコンクリート基礎があるので不要な例/ 玉石基礎で必要になる例、などの比較
次回は、床のたわみについて、お話します。 <重要>今後のブログ執筆についてのお知らせ ブログ移行のお知らせ いつも当ホームページのブログをご覧いただき、誠にありがとうございます! これまで木造住宅の耐震診断・耐震補強、建築基準法、住宅の安全性に関する情報などを、こちらのホームページで発信してまいりました。 日々の記事を読んでくださる皆さまの存在が、私にとって大きな励みとなっております。 あらためて、心より感謝申し上げます。 このたび、より読みやすく、継続的に情報をお届けしていくため、ブログ記事の公開先をnoteへ移行することにいたしました。 完全移行日は、2026年6月1日を予定しております。 今後は、木造住宅の耐震診断・補強設計に関する実務的な内容や、建築基準法改正に関する解説、建築関係者や不動産大家さんの方に役立つ情報などを、noteにて発信してまいります。 新しいブログはこちらからご覧いただけます。 noteの記事はこちら↓ これまでホームページのブログを読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。 場所は変わりますが、これからも「日本にもっと安心・安全・良質な木造リノベを!」という想いを大切に、少しでもお役に立てる情報を丁寧に発信してまいります。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!
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