壁倍率
■そもそも「壁倍率」とは?
壁倍率とは、耐力壁が、横からどれくらいの力(地震力など)に耐えられるか、を表す強さの目安です。
数値が大きいほど、地震などの揺れに強い壁という意味になります。
単位は kN/m(キロニュートン毎メートル) で、ざっくり言うと、1mあたり何kgの横力に耐えられるか、を示しています。
■壁倍率1の具体的な定義
壁倍率1とは、次の条件を満たす壁のことです。
・壁の長さ:1m
・水平力:1.96kN(約200kg) を壁長にかける
・層間変形角:1/120
ここでいう層間変形角1/120とは、階高hに対して、上の階が h/120 だけ横にずれる程度の変形、という意味です。
例:階高 h = 2,400mm なら
横方向のずれ δ = 2,400 ÷ 120 = 20mm
つまり、
長さ1mの壁に200kgの横力をかけたときに、変形が1/120になる壁
= 壁倍率1の壁
と定義されています。