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■JAS規格とは? 木材には「JAS規格」という品質基準があります(2007年に改定) 建築で使われる製材には大きく分けて次の5種類があります。 ①造作用製材(見た目重視) ②目視等級区分構造用製材(欠点を目で見て仕分ける) ③機械等級区分構造用製材(機械で性能を測定して仕分ける) ④下地用製材 ⑤広葉樹製材 この中で、建物の柱や梁などの主要部分に使うのは②と③です。
■目視等級区分とは? 人が木材を目で見て、節や割れ、曲がりなどの欠点をチェックして等級を決める方法です。 ・梁や横架材(横向きで曲げに強さが必要な部分) → 「甲種構造材」 ・柱(縦向きで圧縮に強さが必要な部分) → 「乙種構造材」 さらに梁などの甲種はサイズによって「Ⅰ」と「Ⅱ」に分けられます。 ■機械等級区分とは? 木材のヤング係数(硬さやたわみにくさを示す数値)を機械で測定し、その値で等級をつける方法です。 等級は、E50からE150まで、20刻みでランク付けです。 機械判定だけでなく、節や割れ、腐り具合なども基準があります。 また、木材の乾燥度合い(含水率)も表示されます。 人工乾燥材のみ対象です。 ・仕上材:SD15(15%以下)、SD20(20%以下) ・未仕上材:D15、D20、D25(25%以下) ■JAS規格の品質基準(柱用・乙種構造材の例) 等級は「1級 → 2級 → 3級」と分かれ、星印(★~★★★)で表します。 例えば… ・節の大きさ:1級は径の30%以下、2級は40%以下、3級は70%以下 ・割れ:1級は「ほぼ無し」、2級は「長さの1/6以下」、3級は「長さの1/3以下」 ・腐れ:1級は無し、2級は軽い腐れならOK(10%以下)、3級はもう少し緩い(30%以下) ・曲がり:1級は0.2%以下、2・3級は0.5%以下 要は「1級はほぼ欠点なし」「2級は多少欠点あり」「3級は結構欠点あってもOK」というイメージです。 <まとめ> ・目視等級区分:職人が木を見て判断する ・機械等級区分:機械で測って性能を数値化する 建物に使う木材は、必ずしもJAS規格品でなくてもいいが、重要な部分にはJAS基準に準じた品質管理が望ましいです。 JASの等級区分は「安全で長持ちする建物をつくるための木材のルール」と考えればわかりやすいです。
次回は、JAS寸法規格について、お話しします。
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