JavaScript を有効にしてご利用下さい.
木材は、見た目がきれいでも内部に「欠点(弱点)」があることがあります。 代表的なものは次の3つです。 ①節(ふし):枝が生えていた跡 ②切欠き・割れ:加工や乾燥でできた欠けやひび ③目切れ:年輪の筋が途中で途切れている部分 これらの欠点が、梁(はり)など「大きな力を受ける場所」にあると、木材は弱くなって壊れやすくなります。
■欠点があると壊れやすい場所 ・梁の中央部(下側) → 大きな引っ張る力が働く。ここに節や割れがあると、その部分から裂けて壊れる。 ・梁の中央部(上側) → 圧縮する力が働く。ここに大きな欠けがあると、上端がつぶれて壊れやすい。 ・梁の支点付近(下側) → 支える部分に切欠きがあると、そこから裂けやすい。 ■実験で分かったこと 梁の上端に切欠きを入れた場合、残りの断面が小さすぎて圧縮に耐えられず壊れました。 しかし、その部分に直交する梁を入れると、直交梁が力を支えるため、強度の低下は小さくなりました。 ただし、同じ大きさの梁を組み合わせるときには、受ける側の梁の残り寸法に注意が必要です。 ■節の種類と影響 ・生節:枝が生きているときにできた節。周囲としっかりつながっているので比較的問題は少ない。 ・死節:枝が枯れてからできた節。周囲と分断されており、黒っぽくて抜け落ちやすい → 強度低下の原因。 ・隠節:木の内部に隠れている節。年輪が乱れて盛り上がっている → 見つけにくいが欠点になる。 <まとめ> 木材は「節」「切欠き・割れ」「目切れ」といった欠点があると、強度が大きく下がる。 特に梁の中央部(下端)や支点まわりのように「力が集中する場所」に欠点があると危険。 節にも種類があり、生節は比較的安全だが、死節や隠節は強度低下につながる。 木材の欠点は「力がかかる部分」にあると危ない。特に死節や切欠きは要注意!です。
次回は、JAS等級区分について、お話しします。
▲このページのTOPへ