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1. 建物に使う主な材料 建物をつくる材料にはいろいろありますが、代表的なのは「木」「コンクリート」「鉄」です。 ■木材(Wood) ・軽いが強度はあまり高くない ・壊れるときは「パキッ」と脆く壊れやすい ■コンクリート(Concrete) ・砂や砂利、水をセメントで固めたもの ・圧縮には強いが、引っ張られる力には弱い ・とても重い ■鉄(Steel) ・強度が高く、しなやかさ(粘り強さ)もある ・重いので、建材として使うときはH形鋼など薄く加工して使う
2. 構造体としての特徴 建物の骨組み(構造体)には大きく分けて3つの種類があります。 ■木造(W造 / Wood) ・4m前後の木材を組み合わせて骨組みをつくる ・木自体は脆いが、接合部を工夫することで「粘り強さ」が出る ・建物が軽いので、基礎も小さめで済む ・揺れるときは「ゆっくり大きく揺れる」やわらかい建物 ■鉄筋コンクリート造(RC造 / Reinforced Concrete) ・鉄筋を組み、その周りをコンクリートで固めて一体化 ・とても重い建物になる ・剛性(かたさ)が高く、揺れにくい(小刻みに揺れる) ・「硬い」印象の建物 ■鉄骨造(S造 / Steel) ・H形鋼などの鋼材を組み立ててつくる ・接合は溶接やボルトで強固につなぐ ・建物はRC造より軽い ・剛性・粘り強さの両方があるが、やや揺れやすい 3. 耐震性能の違い 地震のときにどのくらい「層ごとに変形を許すか」という基準(層間変形角)が決まっています。 ・木造:1/120までOK(変形を大きめに許す → 粘り強さで吸収) ・RC造・S造:1/200までOK(変形は小さく制限 → かたい構造で抵抗) この違いからも、木造は「壊れにくい柔らかさ(粘り強さ)」を持ち、RCやS造は「壊れない硬さ」で耐震性を確保しているといえます。 <まとめ> ・木造=軽くて柔らかいが粘り強い ・RC造=重くて硬い ・S造=鉄で強く、硬さと粘り強さのバランスがある というイメージです。
次回は、樹種と性質について、お話しします。
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