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建物には上から下へ、重さや荷重が順番に伝わっていきます。 構造設計では、この「力の流れ」を理解することがとても大切です。 基本的には 「小さい部材 → 大きい部材」、「上 → 下」 という流れになります。 鉛直荷重には、建物の自重(固定荷重)、人や家具の重さ(積載荷重)、雪の重さなどがあります。 これらはすべて重力方向に下へ流れていきます。
① 屋根まわりの流れ 屋根材や雪の重さがまず 野地板 にかかる。 → 垂木 → 棟木・母屋・軒桁 → 小屋束 → 小屋梁 → 柱 へ流れる ※場合によっては「棟木・母屋から直接柱へ」、「小屋梁から直接柱へ」流れることもある。 ② 2階床まわりの流れ 人や家具の重さが 床板 にかかる。 → 根太 → 小梁(甲乙梁) → 大梁 → 柱 → 土台 → 基礎 ※最近は根太を使わずに、厚い構造用合板(24〜28mm)を床梁に直接張る工法も多い。 ※筋かい(耐力壁)は基本的に横方向の力を受けるため、縦荷重は負担しない。 ③ 1階床まわりの流れ 床板 → 根太 → 大引 → 土台 → 基礎 → 地盤 さらに、床束を使う場合は以下のルートもある。 大引 → 床束 → 地盤 床束を束石や土間コンクリートに直接置けば、そのまま地盤に力が伝わる。 <まとめ> 木造住宅の鉛直荷重は、基本的に、 屋根 → 小屋組 → 柱 → 土台 → 基礎 → 地盤 という順番で下に伝わっていきます。 つまり、建物は「上から下へ」、「小さい部材から大きい部材へ」と力を受け流す仕組みになっています。 この流れを正しく理解することが、構造設計の第一歩です。
次回は、水平荷重について、お話します。
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