NSJ住宅性能研究所

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木構造シリーズ1

木構造の種類紹介

木造建築には、いくつもの「構法(つくり方)」があります。

特に住宅では、自由度が高い 在来軸組構法 が多く使われています。

ここでは代表的な6つを紹介します。


① 伝統構法

・社寺仏閣タイプ:
神社やお寺に多い
接合部(仕口)には金物を使わず、太い柱や梁、厚い土壁でできている

・住宅タイプ:
暮らしやすさとコストを考え、柱や梁が細めになる
※名前は同じ「伝統構法」でも、両者は構造的にはまったく別物。


② 在来軸組構法

柱と梁で骨組みを作り、そこに壁や床を取り付けていく方法。
日本の住宅で最も多く使われている。
部材は細く、接合部に金物も使う。
壁や床をパネル化して効率化するタイプもあり、多様化している。


③ 枠組壁構法(ツーバイフォー)

柱を使わず、枠材と構造用合板を釘で固定したパネルで構成。
「2×4(ツーバイフォー)構法」とも呼ばれる。
法的なルールが在来軸組構法より多い。


④ パネル構法

工場であらかじめ壁や床をパネル化し、現場で組み立てる方法。
在来軸組をベースにするものから、柱や梁を使わず完全にパネル化するものまである。


⑤ 集成材構法

集成材を使って大空間を実現するための構法。
張間方向(横方向)は大きな柱と梁でラーメン構造に。
桁行方向(縦方向)は耐力壁で地震や風に耐える。


⑥ 丸太組構法

丸太をダボ(金属や木の突起)でつなぎ、井桁のように積み重ねて壁を作る。
垂直荷重(上からの重さ)にも、水平荷重(地震や風の横揺れ)にも強い。
ログハウスや校倉造りが代表例。


<まとめ>
木造建築は「伝統的で重厚なもの」から「効率的で合理的なもの」まで幅広くあり、目的や用途に応じて選ばれています。



次回は、在来軸組構法の構成について、お話します。

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