木取りと製材
1. 森から製品までの全体像
■背景
輸入木材の自由化以降、海外材の価格・品質に押され、収益化に時間がかかる山林は放置されがちに。
一方で、先祖代々きちんと管理されたサンブスギ林では、植栽本数をあえて多くして細く・長く育て、天然の絞り丸太や化粧材向けの良材が生まれています。
■現場の流れ
間伐 → 枝払い・集積 → 搬出(山から林道へ) → 積み込み → 土場(丸太置き場)へ → 選木・評価 → 製材・乾燥 → 製品
※千葉は地形・道路事情で運搬コストに限界が出やすいのが実情。
2. 土場で見るポイントと評価のしかた
はい積み(径級を揃えて積む)で丸太を並べ、木口(切り口)と通り(真っ直ぐさ)を確認。ここで購入価格がほぼ決まる。
例:
鴨川市の間伐材や、清澄山系のスギ、嶺岡県有林(大正期植栽)のヒノキなど、地域ごとに特性がある。
青変(青く変色)は見た目の問題が主だが、腐朽は内部まで進んでいる可能性があるため注意して見極める。
3. スギをマグロに例えるとわかりやすい
芯(心材)=赤身、中間=中トロ、外側(辺材)=大トロ。
同心円状に部位ごとで性質や用途が違うイメージ。
化粧材や造作材には大径木の元丸太が有利。