NSJ住宅性能研究所

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県産木材シリーズ7

JAS制度と県産木材

■千葉県産材の現状と課題

● 生産と価格の動き

長期的には木材価格は下がり続けていました。

令和3年に「ウッドショック」で世界的に価格が急騰。

令和5年には落ち着き、再び下落傾向に。
(例:スギ中丸太は県平均で 1㎥あたり約8,917円。前年より約1,000円安い)


● 供給の課題

JAS構造材、とくに「機械等級材」を安定的に供給する体制がまだ弱い。

人工乾燥機などの設備投資が追いつかず、大規模木造の需要に十分応えられていない。

● 法律面の課題(クリーンウッド法)

2025年4月から「合法木材であることを確認・記録すること」が義務化されます。

伐採 → 流通 → 建築現場 まで、木材が正しく管理されているかを証明し続ける必要があります。

千葉県産材でも、合法性の証明(つなぎ)をしっかり行わないと市場で使われにくくなります。

● その他の課題

・台風被害材や病虫害による材が多く、価格を押し下げている
・森林が小規模に分かれていて、まとまった供給が難しい
・中小事業者が多く、大きな設備投資ができない

● ちばの木認証制度

千葉県には「ちばの木取扱事業者」という制度があります。

・千葉県産であること
・合法的に伐採されたこと

を伝票(A票=証明書、B票=販売管理票)で証明する仕組みです。

これにより「産地も合法性もはっきりしたブランド材」として流通できます。

<まとめ>

県産材(千葉)は、価格や供給に課題はあるが、認証制度や法改正対応でブランド力を強化できる



次回は、県産木材の需要ともくネットちばについて、お話します。

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