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2025年4月 建築基準法改正 ~見直し内容にフォーカス~49

混構造建築物

建物をつくるときに「木造だけ」「鉄筋コンクリート(RC)造だけ」といった単一の構造ではなく、木造と他の構造を組み合わせる方法を「混構造」と呼びます。

木材をより多く活用する一つの答えといえます。


■なぜ混構造が必要か

昔は「RC造の経済的なスパン(柱と柱の間の距離)は6m程度」とされていました。

しかし、現代のオフィス建築では「10mは当たり前、12mくらいはほしい」という時代になっています。

木造だけでは難しいスパンも、RC造などとの組み合わせで実現できます。



■混構造の具体例

・コア部分をRC造にする

オフィスには、階段・エレベーター・トイレなど壁が多い「コア部分」があります。

コア部分をRC造にして、地震や風の「水平力」を支える方法は自然で合理的です。

海外の高層木造建築でもよく採用されています。

・木造の筋かい(斜め材)を活かす

筋かいは主要構造部に含まれないため、木造のまま「現し(見せるデザイン)」にできる場合があります。

また、鉄骨と組み合わせて「引っ張りは鉄骨」「押す力は木材」と役割分担させた構造もあります。


■実際のプロジェクト例

・道玄坂一丁目プロジェクト:鉄骨と木材を組み合わせた「木鋼構造」
・兵庫県林業会館:鉄骨造にCLT耐力壁を組み合わせた建物
・茶屋が坂アパート(清水建設):一方向をRC耐震壁、もう一方向を木造+CLT耐力壁で構成
・平和不動産KITORI:10階建て。3層ごとにSRC造の「メガストラクチャー」を置き、その間に木造2層を挟み込む計画。木造部分は将来取り外し可能で、木造の柔軟性を活かしている。


<まとめ>

混構造建築は、

・木材の魅力(温かみや可変性)と
・RC造や鉄骨造の強さや大スパン対応力

を組み合わせる方法です。

現代建築のニーズ(大空間・高層化)に応えながら、木材利用を拡大する実践的な手法といえます。



次回は、木造ラーメン工法について、お話します。

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