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タイトルに挙げている「流通材」とは、日本の住宅建築でよく使われる標準的な木材のことです。 具体的には、105mmや120mmの正方形の柱材や、それを横長にした平角材などが含まれます。 これらは、住宅向けに大量生産されているため、比較的入手しやすい材料です。 最近では、住宅用の流通材を、学校や公共施設などの非住宅建築にも応用しようという動きが広がっています。
例えば、「JIS A 3301 木造校舎の構造設計標準」では、流通材を使った木造トラス(屋根などに使う三角形の骨組み)の設計用スパン表(長さの目安表)が整備されています。 従来の住宅建築にはなかったような新しい架構(骨組みの工夫)を流通材でつくる提案も増えています。 こうした取り組みは、近年盛んになっている中大規模木造建築の重要なテーマのひとつです。 「流通材を使った多様な骨組み」がキーワードと言えるでしょう。 注目すべき点は、この発展が日本独自であることです。 理由は、木材の生産方法にあります。 各国では住宅建築に合わせたサイズで木材が作られますが、海外の住宅はツーバイフォー工法が主流です。 そのため、木材も2インチ厚のディメンションランバーという規格材が基本で、大きな断面が必要な場合はそれを接着して集成材にします。 一方、日本では105mmや120mmの角材・平角材がそのまま流通しているという特徴があります。 これをそのまま建築に活かした構造方式は、世界的に見ても日本独自の発展だと言えるのです。 <まとめ> 日本では住宅用に作られている角材をそのまま活かして、学校や公共施設などの大きな建物の骨組みに応用する動きが進んでおり、これは海外にはあまり見られない日本ならではの木造建築の進化なのです。
次回は、混構造建築物について、お話します。
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