第一次大型木造ブーム
■大型木造建築の歴史とブームの流れ
1. 第一次大型木造ブーム(1980年代後半〜1990年代)
戦後の木造建築といえば、ほとんどが住宅規模の小さな建物でした。
しかし1987年ごろから大きな転機がありました。
① 燃えしろ設計の導入(木が燃えても一定時間強度を保てることを前提にした設計法)
② 壁量設計の一部免除(構造計算を行えば、従来の壁の量に関する制約を緩和できる仕組み)
③ 大断面集成材のJAS規格化(大きな木材を使った建築が認められた)
これらの制度が整ったことで、大型の木造建築が可能になりました。
当時のテーマは「大スパン」でした。
つまり、柱を少なくして広い空間をつくることです。