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木造小屋組の各部位に使われる接合方法には、それぞれ施工時に注意すべき点があります。 まずは、特に「たるき(垂木)」の接合部を中心に解説します。 ① たるきと横架材の接合部(軒げた、もや、むなぎ など) 1. くぎN75による斜め打ちの場合 くぎを打つ位置は、たるきの下端から約30mm離すようにします。 2. ひねり金物(ST-9、ST-12、ST-15)を使う場合 くぎの位置は、たるきの下端から15mm以上空けて打ちます。 軒げたやもやの上面からも15mm以上空ける必要があります。 特にST-15を使う場合、たるきの高さ(=せい)は60mm以上が望ましいです。 高さが60mm未満だと、くぎが端に近くなりすぎたり、上に飛び出す危険があるためです。 3. くら金物SSを使う場合 くぎの位置は、上面から15mm以上空けて打ちます。 ② タッピングねじを使う場合(ビス止め) ビスは、たるきと横架材がしっかり接触している位置に打ちます。 ビスの打ち込み長さにも注意が必要です。 例えば「Zマーク付きのSTS6.5・F」というビスを使う場合、軒げたなどに75mm以上埋まるように選びます。 他の製品を使うときは、ビスの長さや下穴が必要かどうかを、販売元に確認してください。
③ 小屋束の接合(縦の柱と横架材の接合) 「長ほぞ(長い凸部)を差し込む方法」や「くさびを使う方法」などがあります。 これらは、実験で安全性が確認された寸法や仕様に基づいて施工することが前提です。 もし異なる寸法・方法で施工する場合は、別途で強度の確認が必要です。 それぞれの金物やビスには、打ち込む位置や深さ、部材の厚みなどに細かいルールがあります。 これらを守らないと、構造的に弱くなったり、部材が割れたりする危険があります。 正しい施工を行うことで、風や地震にも強い屋根構造になります。
次回は、建築士法の図書保存制度の見直し内容について、お話します。
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