NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ38

風圧力の考え方(地域・建設地で異なる)

① 風速と風圧力の関係

建物にかかる風の力(風圧力)は、地域の風速によって変わります。

風速が速くなるほど、風圧力も強くなり、強さは風速の2乗に比例します(つまり、風速が2倍になると風圧力は4倍になります)

建築基準法では、地域ごとに「基準風速」が定められており、30m/sから46m/sの範囲に分かれています。

建物の設計を行うときは、その地域の基準風速を確認することが重要です。

基準風速は、「平成12年建設省告示第1454号」にある「地域別風速表」で調べることができます。



② 沿岸部での注意点

建設場所が海の近く(海岸線から200m以内)の場合、風が特に強く吹くことがあり、通常の地域よりも風圧力が高くなる可能性があります。

このような場合には、設計者が判断して、基準風速に余裕(安全率)を持たせた設計を行うことが推奨されます。

また、海沿いでなくても、風が強く吹くと予想される地域では、同様に配慮することが大切です。

※市町村合併があった地域では、「平成12年6月時点」の行政区分に基づいて風速を確認してください(告示制定時の区分が基準になります)



次回は、木造小屋組の接続方法の選択(基準風速や強風に配慮)について、お話します。

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