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近年、強風による戸建て住宅の被害が増えており、特に木造住宅の屋根を支える「小屋組(こやぐみ)」が風で飛ばされるケースが確認されています。 壁の強さについては、通常「壁量計算(へきりょうけいさん)」で風に耐えられるよう設計されていますが、小屋組についても同じように、風への対策が重要です。 特に重要なのは、小屋組を構成する木材どうしをどのようにつなぐか(接合方法)です。 強風時に実際にかかる風圧を考慮して、適切な方法でしっかり固定する必要があります。
法律(建築基準法施行令第47条、平12建設省告示第1460号)でも、小屋組などの重要な構造部分の接合には、ボルトで締める・かすがいで止める・込み栓で打ち込むなどの方法で、しっかりと力が伝わるようにしなければならないと定められています。 特に風が強い地域では、屋根の構造(小屋組)の接合をより強くしておくことが、被害を防ぐカギになります。 耐風性を高めるためのポイントと対策に関する内容は、国土技術政策総合研究所が実施した調査研究(令和元年度補正予算「建築物の外装材および屋根の耐風性能向上に関する研究」)をもとにまとめています。 また、実際の被害状況は以下の報告書などで確認できます。 「令和元年(2019年)房総半島台風・東日本台風による土木施設・建築物等の災害調査報告」(国土技術政策総合研究所、土木研究所、建築研究所 ほか)
次回は、風圧力の考え方(地域・建設地で異なる)について、お話します。
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