NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ36

柱の小径チェックに関する注意点(横架材寸法等の前提条件)

柱の太さ(=小径)をチェックする際、「柱の長さ」が重要な要素になります。

柱の上下にある梁(=横架材)の高さ寸法により柱の長さは変わってきますが、表計算ツールではあらかじめ安全側(厳しめ)の想定で自動計算がされているため、梁の高さ寸法を自分で入力する必要はありません。

具体的には、以下のように設定されています。

・2階建ての1階部分の梁の高さ → 120mm
・平屋または2階建ての2階部分の梁の高さ → 105mm

これらの数値は、通常の住宅よりも柱が「やや長め」となる設定です。つまり、安全を見込んだ設計になっているということです。



柱にかかる荷重(柱が支える重さ)は、柱ごとに異なります。

しかし、表計算ツールでは「1本の柱が5㎡分の床面積を支えている」と仮定して計算します。

この計算に使う「床面積あたりの荷重」は、
「16.5m × 6m = 99㎡の建物」
をモデルとし、その構造仕様から求めています。

なお、このチェックでは積雪荷重(雪の重さ)は考慮していません。これは建築基準法において、「柱の小径のチェックには積雪荷重を含めなくてよい」とされているためです。

柱の小径の計算についてさらに詳しく知りたい場合は、表計算ツール内の「表計算ツールの解説・注意事項」タブ → 「2.柱の小径の算出方法」をご参照ください。



次回は、耐風性向上のための注意点と対策について、お話します。

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