NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ34

外壁に関する注意点(※2025年4月公開 表計算ツール)

■外壁仕様が選べないときの対応方法

2025年4月の建築基準法改正に伴い公開された「表計算ツール」では、外壁の種類(仕様)をプルダウンメニューから選ぶと、自動的に重さ(荷重)を計算してくれます。


しかし、使いたい外壁の仕様がプルダウンメニューにない場合は、以下の方法で対応します。

① 重たい仕様を選んでおく
使いたい外壁よりも「重たい仕様」をプルダウンから選びます。これにより、安全側の設計になります。

例えば、実際に使いたい外壁が100N/㎡の重さなら、120N/㎡の仕様を選んでOKです。

「選択できる仕様がどのくらいの重さを想定しているか」を確認してから選びましょう。


② 外壁の断熱材について
断熱材については、以下の2つから選べます。

1⃣初期値(70N/㎡)
→「グラスウール24Kを170mmの厚さで、胴縁と一緒に使った場合」の想定値です。

2⃣任意入力
→ 「密度」と「厚さ」を任意入力できます。
たとえば、充填断熱と付加断熱で異なる材料を使う場合でも、それぞれ入力可能です(2行数値入力ができます)



③ 荷重の考え方(壁や屋根など)
使いたい材料がツールに登録されていない場合は、必ず「実際の重さ」よりも重い仕様を選びます。

その際には、面材や軸組など内側の部材の重さも加えて考えます。

屋根も同様に、小屋組や天井材の重さを含めて計算します。


④ 荷重の計算方法(参考)
表計算ツールでは、以下のモデルで重さを床面積あたりに換算しています。

・建物の平面サイズ:16.5m × 6.0m = 床面積99㎡
・外壁面積:外周の長さ × 階の高さ(階高)で計算
・外壁の開口部(窓など):外壁全体の9%と想定

上記の設定で「床面積あたりの荷重(N/㎡)」を出しています。



次回は、柱の小径チェックに関する注意点(選択肢がない材料を使用する場合)について、お話します。

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