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■長尺筋かいを使うときの注意点 長い筋かい(※斜めに取り付ける補強材)を使うと、座屈(ざくつ)と呼ばれる「押されて曲がってしまう現象」が起きる可能性があります。 特に、筋かいが入っている耐力壁の幅が1mを超える場合、圧縮される側の筋かいが座屈してしまい、本来の強さ(=壁倍率)を発揮できなくなることがあります。 このような問題に対応するため、耐力壁の幅が2m以下であれば、次のような対策が効果的です。 【幅2m以下の耐力壁における座屈対策】 まずは、間柱(まばしら)を50cm以下の間隔で入れます。 ・さらに、その間柱に筋かいをくぎやビスでしっかり固定し、耐力壁の両面に板材(面材)を貼ることで、筋かいのたわみを抑えます。 ・あるいは、筋かいを固定した上で、筋かいの端部に「Zマーク筋かいプレート」などの座屈防止金物を使って補強します。 ※2mを超える幅の耐力壁に長尺筋かいを使うのは避けましょう。
■圧縮筋かいと引張筋かいの配置バランス 筋かいは、地震や風の力がかかったときに、「押される」側と「引っ張られる」側で強さが異なります。そのため、筋かいを片側だけに設けた構造(片筋かい)の場合は注意が必要です。 特に、構造全体としてバランスが取れるように、圧縮側と引張側の筋かいの長さや配置をなるべく対称にすることが大切です。 つまり、同じ壁面(構面)の中で、片方だけが強くならないように、力のかかり方と筋かいの配置を見てバランスよく設計する必要があります。
次回は、屋根に関する注意点(※2025年4月公開 表計算ツール)について、お話します。
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