NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ13

柱の小径など

柱は、細長いほど、また、かかる荷重が大きいほど、座屈しやすくなるため、柱の太さの最低限度などが、施行令43条に定められています
(※座屈:細長い部材や薄い部材に上から荷重を加えた際、ある一定の荷重を超えると急に部材にたわみが生じる現象)


柱を座屈させないためには次の3つポイントとなります。

①建築物の重量や横架材(梁、桁、土台)相互間の垂直距離に応じて、柱を太くします

②柱の耐力が著しく低下する欠き込みは避けます

③2階建ての隅柱などは、通し柱もしくはそれぞれの階の管柱が同じ位置となるようにします



構造耐力上主要な部分である柱の小径は、以下のいずれか3つの方法で確認する必要があります。

<方法1>柱の小径/横架材相互間の垂直距離=
     0.0027+22.5*Wd/(横架材相互間の垂直距離)2
(※Wd=階が負担する単位面積あたりの固定荷重と積載荷重の和)

<方法2>詳細な座屈の理論式を用いた構造計算
<方法3>それぞれの柱が負担する荷重の実況に応じた構造計算



構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下としなければなりません(※3階建ての1階の柱径は原則135mm以上)

柱の断面寸法は、柱の小径と細長比の両方でOKとなる太さとする必要があります。

2つの柱の断面寸法チェックについては、「壁量などの基準(令和7年施行)に対応した表計算ツール(在来軸組工法)」が用意されています。

「壁量などの基準(令和7年施行)に対応した表計算ツール(在来軸組工法)」はWEBで公開されています↓
https://www.howtec.or.jp/publics/index/441/


次回は、「壁量などの基準(令和7年施行)に対応した表計算ツール(在来軸組工法)」について詳しくお話します。

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