NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ12

N値に関連する判断例

■オーバーハング

2階建ての住宅で、建物の一部をオーバーハングにするケースがあります。

1階の出隅柱の柱頭・柱脚の接合方法は、平12建告第1460号第2号、

・表2の上階および当該階の柱がともに出隅の場合の仕様を準用する
・ただし書きに基づいてN値計算を用いる

いずれかで接合方法を求めます。



■接合金物の品質と性能の考え方

接合金物は、性能および品質が明らかなものを選択することが重要です。

公的試験機関などで性能試験や品質検査をおこなったものを用いることができます。

試験機関などが発行する試験成績書には、基準耐力を表示しているものがあります。



注意点としては、許容耐力は、基準耐力をもとに破壊状況、耐久的措置、施工性および使用環境などを考慮して総合的な評価を行って決めます。

例えば、接合金物の溶接部や金物本体からの破壊が生じる場合は破壊低減係数、木材の割裂による急激な耐力低下が生じる場合は割裂低減係数などを乗じて算出します。

つまり、基準耐力をそのまま許容応力度計算などの構造計算に使用することはできません。許容耐力を設定する必要があります
(※一般的には許容耐力は基準耐力よりも小さな値です)


次回は、柱の小径などについてお話します。

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