NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ9

N値計算法による選択(階高を問わない場合)

N値計算法は、3項目からなる式で求めます
(N値:壁倍率に応じて接合部に必要な引き抜き強さを示す)

①柱両端壁の壁倍率の差
②床や床周辺部材の押さえ効果を表す係数
③鉛直荷重の押さえ効果を表す係数

②の床周辺部材と③の鉛直荷重の押さえ効果を表す係数は、

・柱が出隅にある
・柱が出隅にない

によって異なります。


N値計算法の流れとしては、

1)壁倍率の差を算出
2)補正値の決定
3)係数を決定
4)N値を算出
5)柱頭・柱脚部の接合金物などを選択

となります。


壁倍率の和が7を超える場合、倍率は7になります。注意点ですが、柱頭・柱脚には実倍率に対して引っ張り力が生じるため、N値計算は実倍率で行う必要があります。


■耐力壁が必要壁量の各階、各方向すべてにおいて1/2以上の場合

原則として、準耐力壁などは除いて耐力壁のみでN値計算を行います。

ですが、存在壁量に含んだ準耐力壁などの壁倍率が1.5を超える場合は、準耐力壁などもN値計算を行う対象になります。

存在壁量に含んだ準耐力壁などの壁倍率が1.5を超えるかは、準耐力壁など同士の併用がある場合は合算した壁倍率となります。耐力壁との併用の場合は準耐力壁などの壁倍率で判断を行います。

■耐力壁が必要壁量の各階、各方向のいずれかひとつでも1/2未満の場合

存在壁量に算入した準耐力壁などと耐力壁を対象にN値計算を行います。準耐力壁などの壁倍率がいくつであっても対象となります。

次回以降、N値計算の中身( 1)~5))について、詳しくお話します。

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