NSJ住宅性能研究所

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2025年4月 建築基準法改正 木造軸組構法住宅の構造検討シリーズ3

壁量の確保1

「4つの計算」①壁量の確保(「壁量計算」と呼ばれる計算)は、

(1、2)階ごと、(X、Y)方向ごとに、

・地震力
・風圧力

の「存在壁量」が「必要壁量」以上であることを確認します。

「必要壁量」は、「地震力」と「風圧力」のうち、どちらか大きい方を採用します。


※1.「存在壁量」とは:
「耐力壁の倍率」に「耐力壁の長さ」を掛けた合計の値
※2.「必要壁量」とは:
「地震力」は平面の床面積から、「風圧力」は立面の見付面積から算出された値。法律で定められた最低限必要な耐力壁の量です



各「必要壁量」についてもう少し詳しくお話します。
(※「存在壁量」については次回詳しくお話します)


地震力の「必要壁量」は住宅の仕様によって異なります。
①各階の階高
②各階の床面積
③屋根の仕様(瓦、スレート、金属など)
④外壁の仕様
(土塗り壁、モルタル、サイディング、金属板、下見板など)
⑤太陽光発電設備の有無など
⑥天井断熱材、外壁断熱材の重さなど

つまり、3月までの計算よりも精緻になる(実状に近い)ということです(いままでは、「非常に重い」「重い」「軽い」の基準値しかなかったので)


風圧力の「必要壁量」は柱芯ではなく、壁の厚さや屋根の厚さも考慮して求めることがポイントです。計算を簡単にするためには、実際よりも外側をとり、安全値とするのが望ましいと思います。


次回は、各「存在壁量」について、もう少し詳しくお話します。

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