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■木造住宅の主要な接合部は3種類|筋かい端部・柱頭柱脚・横架材をわかりやすく解説 木造住宅の耐震性能を考えるうえで、耐力壁そのものだけでなく、接合部の設計は欠かせません。 地震時には、壁や柱、梁に力がかかりますが、その力は部材同士をつなぐ接合部を通じて伝わります。 そのため、接合部が弱いと、耐力壁が本来の性能を発揮する前に破壊が起こるおそれがあります。 木造住宅の主要な接合部は3種類に整理されており、特に耐力壁に負けない接合部を選ぶことが重要です。
■木造住宅で重要な接合部とは 木造住宅の躯体において、特に重要な接合部は次の3つです。 ・筋かい端部 ・耐力壁端部柱の柱頭・柱脚 ・横架材の接合部 これらは、地震力や風圧力を安全に伝えるうえで重要な役割を持っています。 1. 筋かい端部の接合部 筋かいは、木造住宅の耐震性を高めるために使われる代表的な部材です。 しかし、筋かいそのものが強くても、端部の接合が弱ければ十分な効果は得られません。 地震時には筋かいに引張力や圧縮力が生じるため、その力をしっかり受け止められる接合方法が必要です。 筋かい端部は木造住宅の接合部の中でも特に重要な部分といえます。 2. 耐力壁端部柱の柱頭・柱脚 耐力壁の性能をきちんと発揮させるには、壁の端にある柱の柱頭・柱脚が重要です。 耐力壁に力が加わると、その力は柱を通じて基礎や上部構造へ流れていきます。 柱頭・柱脚の接合部が弱いと、耐力壁が先に効くのではなく、接合部が先に壊れてしまうことがあります。 そのため、耐力壁の設計では、壁倍率だけでなく柱頭・柱脚の金物選定もあわせて考える必要があります。 3. 横架材の接合部 横架材とは、梁や桁などの水平方向の部材のことです。 これらの接合部も、建物全体の力の流れを考えるうえで重要です。 建築基準法施行令の仕様規定では、この横架材接合部について詳細な確認までは求めていません。 住宅性能表示制度では、床倍率と連動して確認する方法が定められています。 さらに、許容応力度計算では、横架材接合部も含めて詳細に検定を行います。
■なぜ2000年以降、接合部が重視されるようになったのか 筋かい端部や耐力壁端部柱の柱頭・柱脚は、2000年建設省告示1460号によって、実質的に適切な接合が求められるようになりました。 背景には、阪神・淡路大震災などを通じて、接合部の弱さが建物被害につながることが強く認識されたことがあります。 つまり、木造住宅の耐震設計では、単に壁を増やすだけではなく、その壁の力を確実に受け止める接合部の設計が重要になったのです。 ■木造住宅の接合部設計で大切な考え方 木造住宅の接合部設計で大切なのは、耐力壁に見合った接合部を選ぶことです。 壁が強くても、接合部が弱ければバランスの悪い設計になります。 特に許容応力度計算では、壁・柱・梁だけでなく、接合部にどのような力がかかるのかまで含めて確認します。 接合部は補助的な要素ではなく、建物全体の安全性を支える主要な要素として考える必要があります。 <まとめ>木造住宅は「部材の強さ」だけでなく「接合部の強さ」も重要 木造住宅の主要な接合部は、筋かい端部、耐力壁端部柱の柱頭・柱脚、横架材の接合部の3種類です。 このうち、特に前の2つは耐力壁の性能を発揮させるために重要であり、2000年以降のルールでも重視されています。 木造住宅の耐震性を高めるには、壁量や壁倍率だけを見るのではなく、接合部がその力に耐えられるかどうかまで含めて考えることが大切です。 耐力壁に負けない接合部を選ぶことが、安全な木造住宅づくりにつながります。 次回は、筋かい接合部について、お話します。
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