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■ねじれは設計の中でどう扱うのか 建物は、耐力壁の配置が片側に偏っていると、地震のときに単純に横へ揺れるだけでなく、建物全体がねじれるように変形しやすくなります。 「ねじれ」の影響をどう設計に取り込むかは、壁量設計と許容応力度計算とで考え方が大きく異なります。 まず、壁量設計では、四分割法によって壁の配置バランスを確認します。 ここで重要なのは、ねじれの影響を細かく計算するというよりも、そもそも偏った配置にしないことです。 四分割法で不合格になった場合は、壁の少ない側に耐力壁を追加するなどして、壁の配置を見直します。 つまり壁量設計は、ねじれにくい建物に整えるための方法だといえます。
一方、許容応力度計算では、もう少し踏み込んだ検討を行います。 こちらでは、建物の重心と剛心のずれや偏心率をもとに、ねじれによって不利になる通りの地震力を割り増して検討します。 重心・剛心・偏心距離・偏心率を使って、ねじれの影響を係数として設計に反映します。 簡単にいえば、ねじれの影響で変形が大きくなりやすい通りには、最初から少し厳しめの条件を与えて、それでも十分に耐えられるかを確認するわけです。 これは、単に壁の配置を整えるだけでなく、ねじれによる不利な影響そのものを計算に入れて安全性を確かめる方法です。 整理すると、壁量設計は、 壁の配置を整えて、ねじれにくい建物にする方法 許容応力度計算は、 ねじれの影響まで見込んで、各通りが本当に安全かを確かめる方法 といえます。 どちらもねじれ対策ではありますが、考え方はかなり異なります。 壁量設計は、偏りを避けるためのシンプルなチェックが中心です。 それに対して許容応力度計算は、ねじれによって増える負担まで数値で扱い、より実際の挙動に近い形で安全性を検討しているのです。
次回は、ねじれの割増係数について、お話します。
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