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■平面的に斜めになった壁はどう考える? 建物の構造を検討するときは、一般的に「X方向」と「Y方向」の2つに分けて考えます。 平面図で見れば、横方向と縦方向に分けて建物の強さを確認するイメージです。 ただ、実際の建物では、間取りや敷地の形の影響で、壁がきれいにX方向・Y方向にそろわず、平面的に斜めに配置されることがあります。 このような場合でも、建物全体の考え方が大きく変わるわけではありません。 基本はこれまで通り、X方向とY方向に分けて検討します。
では、斜めの壁はどう扱えばよいのでしょうか。 このときは、斜めの壁が持っている許容せん断耐力やせん断剛性を、そのままどちらか一方の方向に入れるのではなく、X方向に効く分とY方向に効く分に分けて考えます。 具体的には、壁が斜めに入っている角度を θ とすると、 X方向には cos²θ Y方向には sin²θ を掛けて、それぞれの方向に分配します。 少し難しく見えるかもしれませんが、考え方自体はそれほど複雑ではありません。 斜めの壁は、横方向にも縦方向にも少しずつ効いているため、その働きを2つの方向に分けて評価している、ということです。 斜めの向きに入った力を考えると、その力は横だけに働くわけでも、縦だけに働くわけでもありません。 横方向の成分と縦方向の成分に分けて考えるはずです。 斜めの壁も同じで、壁の性能をX方向とY方向に分けて扱うことで、建物全体の検討に組み込んでいきます。 また、偏心率などを計算するときは、壁がどこにあるかも重要になります。 斜めの壁は形が少し特殊ですが、実務では壁の中心位置にその壁があるものとして扱うことが多いです。 つまり、複雑な形状をそのまま追いかけるのではなく、「この位置に壁がある」とみなして計算するわけです。 平面的に斜めの壁があると少し難しそうに感じますが、基本は変わりません。 建物全体はX方向とY方向に分けて考え、斜めの壁の性能をそれぞれの方向へ適切に振り分けて評価する。 この流れを押さえておくと、理解しやすくなります。
次回は、立面的な傾きについて、お話します。
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