NSJ住宅性能研究所

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荷重と外力(木造住宅)シリーズ3

積雪割り増し

■壁量設計は雪で壁を増やすルールが基本ない

木造軸組工法の壁量設計では、基本的に積雪が多いからといって必要な壁量(耐力壁)を割り増ししません。

一方で、同じ「壁量設計」でも、ツーバイフォー(枠組壁工法)には多雪区域で壁量を増やす規定があります。

つまり、壁量設計の中でも工法によって雪の扱いが違います。



■許容応力度計算では雪の重さをちゃんと荷重として入れる

許容応力度計算では、屋根に積もる雪を「荷重(上からの重さ)」として具体的に計算します。

特に、一般地域と多雪区域で雪の扱い(重さの設定)が違うのが大きなポイントです。


■積雪荷重は「積雪の深さ × 雪の単位重量」で決める

単位面積あたりの積雪荷重は、基本的に次の考え方です。

積雪荷重(面での重さ)= 積雪深さ ×(1cmあたりの雪の重さ)

そして、実際の計算では次の3つを考慮します。

① 屋根に勾配があると、雪は滑り落ちやすいので軽くできる

屋根が急になるほど雪は落ちやすいので、勾配に応じて積雪荷重を低減してよいとされています。

屋根勾配が60°を超えると、雪は積もらない(0扱い)としてよい、ということです。

② 地域によって「最大積雪深」が違う

雪はどこでも同じ量が積もるわけではありません。

地域条件(地域区分、標高、海からの影響など)によって、想定する最大積雪深が変わります。

③ 同じ深さでも、多雪区域の雪は重い前提

同じ10cmの雪でも、雪質が違えば重さが変わります。

そのため、1cmあたりの雪の重さは、

・一般地域:20 N/㎡(1cmあたり)
・多雪区域:30 N/㎡以上(1cmあたり)

のように、多雪区域の方が重く設定されます(=同じ積雪深でも荷重が大きくなる)


■面の荷重が出たら、屋根面積をかけて建物にかかる雪の総量にする

単位面積あたりの積雪荷重が出たら、次はシンプルで、

(単位面積あたりの積雪荷重)×(屋根の面積)= 積雪荷重(総量)

として、建物全体にかかる雪の重さを求めます。


■固定荷重・積載荷重・積雪荷重を組み合わせて設計用の鉛直荷重にする

最後に、次の3つを組み合わせて、部材設計に使う設計用の鉛直荷重を作ります。

・G:固定荷重(建物自重)
・P:積載荷重(人・家具・用途による荷重)
・S:積雪荷重(雪)

積載荷重Pは部位によって設定が違う(床・大梁・柱・地震用の扱い等で変わる)ため、同じ建物でも、どこを設計するかで組合せが変わります。



次回は、鉛直荷重設定について、お話します。

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