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■鉛直構面(耐力壁)って何? 地震や風で建物が横から押されると、建物は、横にズレようとします。 そのズレに抵抗する「縦方向の壁の面」が 鉛直構面(耐力壁) です。 許容応力度計算では、この耐力壁に、「どれだけの力までなら安全に負担させてよいか(許容せん断耐力)」を与えて、建物全体が耐えられるかを確認します。
■許容応力度計算で使える耐力壁は4種類 許容応力度計算で使える耐力壁は、根拠(裏付け)が明確なものに限られます。 代表的なものは次の4つです。 ① 壁倍率のある耐力壁 いちばん一般的なタイプです。 ・筋かいの耐力壁(建築基準法施行令46条4項の仕様) ・面材耐力壁(1981年 建設省告示1100号の仕様) さらに、大臣認定を取った製品・工法もここに含まれます。 ② 住宅性能表示制度の「準耐力壁等」 法律は建築基準法ではなく、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の枠組みですが、性能表示制度の中で根拠をもって壁倍率が定められているので、許容応力度計算でも使えます。 ここには主に、 ・準耐力壁 ・垂れ壁・腰壁 などが入ります。 ③ 「グレー本」の詳細計算法による壁 いわゆる「グレー本」の詳細計算法で、合理的な手順により耐力(許容せん断耐力)を評価する壁です。 この本自体が国交省関係組織の監修を受けているため、根拠として扱える=使用できる、という整理になります。 ④ 構造実験で許容せん断耐力を求めた壁 実物(または同等条件)で構造実験を行い、許容せん断耐力まで評価した壁です。 一般には、性能評価機関が発行した評価書など、第三者の評価資料があると、根拠が信頼できると判断しやすく、使用できることが多いです。 ■重要:壁倍率は、そのまま許容応力度計算に使わない ①と②は「壁倍率(倍)」で性能が与えられているので、許容応力度計算で使うために kN/m(力/壁の長さ) に変換します。 壁倍率 × 1.96 = 許容せん断耐力(kN/m) とします。 ●例:換算のイメージ ・壁倍率 2.5 → 2.5 × 1.96 = 4.90 kN/m ・壁倍率 4.3 → 4.3 × 1.96 = 8.43 kN/m ※垂れ壁・腰壁も同じ考え方で、例えば壁倍率2なら 3.92 kN/m、壁倍率5なら 9.80 kN/m のように換算されます。 <まとめ> 許容応力度計算では、安全だと言える根拠がある耐力壁だけを使います。 その根拠の代表が4つ(①法令/告示の壁倍率、②性能表示、③グレー本計算、④実験評価) そして、壁倍率で与えられる①②は、×1.96して kN/m に直して計算に入れます。
次回は、水平構面(床・屋根構面)について、お話します。
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