NSJ住宅性能研究所

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許容応力度計算(木造住宅)シリーズ16

木材品質

木材(ここではスギの製材)には、同じように見えても性能に大きな当たり外れがあることが知られています。

研究では、スギについてヤング係数(硬さの指標)と強度(壊れにくさ)を測って点を打つと、1つの雲のように広く散らばります。

つまり、ヤング係数が同じでも、強度は約2倍近く違うことがある、ということです。


このばらつきの影響を小さくするには、品質管理された木材を使うのが基本です。

木質系材料の多くは、性能や品質のルールがJAS(日本農林規格)で定められているので、設計や施工ではJAS認定の材料を選ぶことが重要になります。

また、建物の部材には、引っ張ったり、押したり、曲げたり、ずらしたりと、いろいろな種類の力がかかります。

そのため木材にも、力の種類ごとに基準となる強度が用意されています。代表例は次の5つです。

・圧縮(押す)
・引張(引っ張る)
・曲げ(曲げる)
・せん断(ずらす)
・めり込み(局所的に押し潰される)

一般に、木材の強さは、

曲げ > 圧縮 > 引張

の順で、

おおよそ 5:4:3

くらいの関係になります(もちろん樹種や状態で変動します)

最後に、たわみ(変形)を計算するときに使うヤング係数については、製材の値が国の告示で直接与えられていないため、実務では日本建築学会の「木質構造設計規準・同解説」の値を採用するのが一般的で、「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2017年版)」(いわゆるグレー本)などにもその考え方が示されています。



次回は、木材の粘りについて、お話します。

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