NSJ住宅性能研究所

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許容応力度計算(木造住宅)シリーズ15

木材強度

許容応力度計算は、地震や風、建物の重さなどの外力によって、柱や梁などの部材の中にどれくらいの「応力度(材料に生じる力のきつさ)」が出ているかを計算し、それが材料の「許容応力度(ここまでは大丈夫、という上限)」を超えていないかで安全を確認する設計方法です。

そのため、この計算をするには、使う木材ごとに許容応力度の値が必要になります。

以前は、建築基準法施行令の中に「許容応力度」がそのまま数値として載っていました。

しかし現在は、まず「基準強度(F)」という基準となる強度を定め、そこに係数を掛けて、長期(普段の荷重)や短期(地震・風など一時的に大きい荷重)の許容応力度を求める仕組みに変わっています。


2000年の建設省告示1452号に書かれている「強度」とは、この「基準強度(F)」のことを指します。

木材の基準強度(F)は、簡単に言うと、壊れやすい方に寄せた、安全側の強度です。

実物大に近い木材をたくさん試験して壊れる強さを調べ、その結果のばらつきを統計的に整理した上で、低い方の強度を基準として採用します。

言い換えると、同じ材料でも強さには個体差があるので、弱いものが混ざっていても大事故にならないように、下限寄りの値を基準にしているという考え方です。

また木材では、実際に折れる強さ(破壊強度)の真ん中あたり(中央値=だいたい平均的な強さ)は、基準強度よりも高いことが多く、目安として 中央値は基準強度の約4/3倍 と言われています。

つまり、基準強度は、平均的な木材の強さではなく、ばらつきを見込んで低めに設定された、設計用の安全側の強さだと理解するとよいです。



次回は、木材品質について、お話します。

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