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■鉛直荷重に対する特徴と考え方(木造軸組住宅) 木造軸組構法の構造性能は、大きく分けて次の2つで考えられます。 ・鉛直荷重(上から下にかかる力):自重・家具・人・積雪など ・水平力(横からかかる力):地震・風など このうち鉛直荷重に対する検討は、基本的には他の構造(鉄骨造など)と同じで、 ・梁の曲げ(折れようとする) ・梁のたわみ(しなり) ・柱の座屈(細長い部材がくにゃっと曲がる) といった項目を計算で確かめます。 ただし、材料が木材なので、木材ならではの性質が設計やチェック項目に影響します。代表的なのが次の2つです。
① 荷重継続(長く荷重がかかり続ける影響) 木材は、荷重をかけた瞬間だけでなく、同じ荷重を長期間かけ続けると影響が大きくなります。たとえば、 ・時間が経つほど たわみが増える(じわじわ下がってくる) ・すぐには壊れなくても、後から 破壊に至ることがある こうした、時間が効いてくる性質を考えるために、木造では次のような扱いが入ります。 ●許容応力度が、荷重の継続時間で分かれている 木造では、積雪などを想定して、 ・中長期(約3か月程度) ・中短期(約3日程度) のように、荷重が続く時間に応じた許容応力度が用意されています。 (他構造より、時間の影響を強く意識した区分になっています) ●クリープたわみが大きいので、たわみを厳しめに見る 木材は、時間とともに変形が進む「クリープ」の影響が大きい材料です。 そのため、梁などのたわみについては、一般に変形増大係数 2.0を使い、長期的(例:50年)には、初期のたわみの約2倍になると見込んで設計します。 結果として、梁の断面は「強度」よりも、たわみを小さく抑えるために寸法が決まることがよくあります。 ② 直交異方性(方向で強さ・硬さが大きく違う) 木材は、金属のようにどの方向でも同じ強さではありません。 木には繊維(木目)があり、 ・繊維に平行方向:強い・硬い ・繊維に直交方向:かなり弱い・柔らかい というように、方向によって性質が大きく変わります(これを直交異方性といいます) そのため設計では、できるだけ、木目に直交する方向の力が、部材に強くかからない納まりになるよう工夫します。 ただ、実際の建物ではそれを完全に避けられない場面が多く、追加で、大正部分が大丈夫かをチェックします。 代表例が、土台のめりこみ(圧縮)の検定です。 柱からの力が土台に伝わると、木目に直交する方向に局部的な圧縮が生じ、土台がめり込む(つぶれる)可能性があるため、計算で確かめます。
次回は、水平力への特徴・方針について、お話します。
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